認められる女性は、人生で2万時間の睡眠時間を削る:30歳から自分を変える小さな習慣
女性は男性と比べて、身支度に時間がかかります。また、深夜の帰宅でもメイクを落とすなどの寝る準備をしなくてはなりません。認めてもらうには、たとえ睡眠時間を削ってでも確保しなくてはならない時間なのです。
集中連載「30歳から自分を変える小さな習慣」について
本連載は、島村美由紀著、書籍『30歳から自分を変える小さな習慣〜運を引き寄せる女性の6つの法則〜』(プレジデント社)から一部抜粋、編集しています。
「20代をダメ女で過ごしても、まだ大丈夫!」
全国各地を代表する商業施設を成功に導いてきたコンサルタントとして成功を収めた女社長が伝授する、30代女性の仕事術。
「観察力」や「好印象」など女性が秀でる能力を生かす方法とは? 迷ってばかりだったという著者が、読者の悩みに寄り添いながら、女性の特性を生かした仕事術を紐解きます。迷い多き20〜30代女性の現状を打破する強力な一冊。
女性は男性の1.5倍の力を出さないと認めてもらえない。これは私の経験則から強く実感していることです。1.5倍の力が必要なのは能力に限ったことでなく、体力的にも1.5倍ないと評価してもらえないと痛感しています。
出張の多い仕事ほどそう。私は年間の約3分の1は国内外の出張なので、特にそう思うのですが、女性は男性に比べてまず荷物が多い。
女性の移動では、化粧品やヘアケア用品はもちろん、出張が長期になればなるほど持っていく洋服もかさみます。男性であれば、同じスーツのままでもワイシャツとネクタイを替えれば気になりませんが、女性が同じ洋服を2日間着て仕事をするのは相手にも失礼になってしまう。私たちのように、ファッションに携わる仕事をしているならなおさらです。
さらに日常の業務でも、男性と一緒に残業して帰宅が深夜になった場合、男性は自宅に戻りそのままバタンキューと寝てしまってかまいませんが、女性は髪の毛をとかしメイクを落とし……と、寝るまでにどんなに短くても30分、部屋の片付けなんてやっていると小1時間はかかってしまいます。
疲れているので朝寝坊したいところですが、朝もシャワーを浴び、髪を洗い、お化粧をして服を着て……などと、身支度を整えるためには出社時間の1時間30分前くらいにはベッドから飛び起きなければなりません。それに比べて男性は、20〜30分もあれば用意できるので、ギリギリまで寝ていることも可能です。
残業や出張のたびに「男性はいいなぁ〜」と思ってしまいます。考えても仕方のない話ですが、男性と女性を比較すると、この身支度の朝夜合わせた約2時間を、仕事人生40年で合計すると、約2万時間(830日間)の差となります。これってすごい時間ですよね。
つまり、認められる女性になるには、出張時に荷物を持って移動する体力と、1日の睡眠時間を男性よりも2時間削ってでも元気に働く体力が必要ということ。少なくとも男性の1.5倍の体力を身につけておかないと、対等に仕事はできないと考えるべきでしょう。
ときどき、心優しいクライアントが私の荷物を見て、「持ってあげましょう」と言ってくれますが、「とんでもない!! 筋トレなんですよ」と笑って辞退しています。だってその人より私のほうがよっぽど腕っぷしは強いですから。女はタフじゃなきゃ生きていけないのです。
仕事に使える時間は男性よりも少ないと心する
(つづく)
著者プロフィール:
島村美由紀
商業コンサルタント。1956年神奈川県川崎生まれ。
ダイヤモンド社にて雑誌、書籍の編集業務に携わった後、シンクタンク研究員として活動。同グループ子会社にて小売店9店舗のマネージメントをおこなう。
86年ダブルスマーケティングにて商業コンサルタントとして、都市開発や大型商業施設開発、店舗業態開発に携わる。90年株式会社ラスアソシエイツ設立、代表取締役就任。商業コンサルタントとして都市・商業施設計画、店舗業態開発などのトータルプロデュースを手掛ける。
会社設立2年後にバブル崩壊をむかえるが、さまざまな事業工夫やクライアントへのコミュニケーションにより大手企業の開発事業に参画し、大規模商業開発を成功させている。代表的な実績は、札幌ステラプレイス(札幌)、ラゾーナ川崎プラザ、羽田空港第二ターミナル増床ゾーン、東北自動車道パーキングエリア「パサール羽生」、ソラリアプラザ(福岡)などがある。
女性のマーケッターとして独自の感性を持ち、生活者の意識変化や流行現象をいち早く察知。鋭い視点で消費状況を分析することを得意とする。「夢を公言すれば、必ずかなう」をモットーに、つねに新しい仕事にチャレンジするしなやかな生き方やその姿勢に共感する人が多い。
関連記事
- ビニール傘は持たない
商業コンサルティングという仕事は、クライアントにトレンドを切り口としたプランを提供するビジネス。当然、ファッションにも敏感でなくてはなりません。ですから、お洒落とは無縁のビニール傘を平気で持ってはならないのです。 - “女子力”に自信が「ある」人と「ない」人、その理由
「どれだけ女性らしさを発揮できているか」を表す“女子力”という言葉を、メディアなどで見る機会が増えている。25〜35歳の働く女性に「自分の『女子力』に自信がありますか?」と尋ねたところ、「ある」は49%、「ない」は51%と回答が二分した。大塚製薬調べ。 - 8年前と比べ、あなたの男子力はアップしましたか?
東洋医学では「男性の体は8の倍数の年齢、女性の体は7の倍数の年齢」で体調の変化がおとずれると言われている。30歳以降の節目にあたる男性(32歳、40歳、48歳、56歳、64歳)と女性(35歳、42歳、49歳、56歳、63歳)にどのような変化が出ているのだろうか。養命酒製造調べ。 - 感情と理性、どちらに訴えれば消費者に響く?
商品の差が明確な場合は理性に訴えかけるマーケティングが重要ですが、差が縮まってくると感情に訴えかけるマーケティングが重要になってきます。企業もそのはざまでマーケティングのやり方に悩んでいるようです。 - お客さまを笑わせよう! 口も心も開くランチコンサルの秘密
起業家が投資家に食事をしながらプレゼンする“パワーランチ”のように、ランチはしばしばビジネスの舞台となる。そんな中、スーパーピーアール社長の蓮香尚文氏はランチ中にコンサルをする“ランチコンサル”を行っているという。それは一体どのようなものなのだろうか。 - 経営コンサルタント滅亡――その先はあるのか?
ドラッカーが経営コンサルタントとマネジメントを発明して60年、コンサルタントには冬の時代がやってきている。大手コンサル会社でもリストラを進めているという話が出ているが、今後、コンサルタントにはどんな役割が求められていくのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.